離婚Q&AQUESTION
離婚Q&AQUESTION
(1)家庭裁判所に調停の申立書を提出するのが通常です。
離婚調停は、夫婦関係等調整調停の一つとなっています。
なお、離婚調停でない夫婦関係等調停としては、夫婦円満調整の調停があります。
(2)離婚調停の申立書には、申立ての趣旨として、①離婚、②未成年の子の親権者指定、③養育費、④慰謝料、⑤財産分与、⑥年金分割等について求める内容を記載し、申立ての理由として、同居・別居の時期や、申立ての動機となった事由の項目について(○をつけて)記載するのが通常となっています。
(3)申立てに際しては、申立費用等として収入印紙1200円(平成30年現在)、予納郵便切手966円(内訳 100円2枚、82円8枚、10円10枚、5円2枚)(裁判所によって取扱いが異なることもあり得ます)が必要となります。
(1)調停の第1回期日は、申立書提出から1か月(~2か月)後に開かれることが多いといえます。
その後、約1か月に1回くらいのペースで数回開かれることが多いです。
大詰めの場合など間隔が1か月より短い期日が入ることもありますし、状況によっては、少しゆったり目に余裕をもって期日が入ることもあり得ます。
(2)調停期日では、裁判官(又は調停官という非常勤の裁判官)と調停委員(男女各1名ということが多い)の3名構成の調停委員会が当事者(申立人と相手方)双方の意見を聞き調整を図ることが通常です。
なお、裁判官(又は調停官)は、要所・要所のときに調停に参加しますが、通常の期日は、調停委員2名が中心となって進行されることが多いといえます。
調停が成立しますと、調停調書が作成されます。
裁判官(又は調停官)が立会って、当事者双方で合意した内容が、調停条項としてまとめられます。
調停調書は、判決と同じ効力をもつ大事なものとなります。
いわゆる債務名義として、金銭支払条項については、それに基づいて強制執行することが可能となるのが通常です。
調停調書において「申立人と相手方は、調停離婚する」との条項が記載されますと、調停成立の日に離婚が成立して、法的に離婚の効力が生じたこととなります。
役所への届出は、離婚した事実を報告するといういわゆる報告的届出の性質をもつこととなります。
離婚以外の内容の調停が成立する場合としては、別居の調停や、同居の調停を成立させることなどがあり得ます。
その場合は、調停不成立として、調停が打ち切られることが通常です。
なお、申立人が調停を取下げて、終了となることもあります。
また、「調停をしない」旨の宣言をして、終了することや当事者(申立人と相手方)の一方の死亡による終了ということもあり得ます。
調停手続を経ても、離婚が成立しなかった場合には、離婚訴訟を提起することができます。
実際に行なわれることは少ないですが、裁判所が相当と認めたときは、調停に代わる審判をすることがあります(家事事件手続法284条)。
この調停に代わる審判が出されたときに当事者双方から(審判送達から2週間以内に)異議の申立てがなされないと審判が確定となります(家事事件手続法287条)。
当事者の一方からでも上記期間内に異議の申立てがなされると、審判は失効となります。
調停に代わる審判において離婚が命じられ、その審判が確定すると、離婚の効力が生じます。これは審判離婚と呼ばれます。